閉じ込められる

電車の中に一時間ばかし閉じ込められた。
23時半頃。ぼくは準急に乗っていたのだが、駅で準急が急行待ちをしてから発車し、その後、一駅止まりもう一駅にあとちょっとで差し掛かかろうかというところで電車が急に止まる。乗ってた電車が人身事故だそうな。それから一時間、電車はその場から動かない。
流れとしては、初めに人身事故が起こったというアナウンス。それから、救助活動を行っている、救急車を要請している、警察が現場検証をしている、、、と続いてだいたい30分くらいか。それからは現場検証をしているとのアナウンスが続く。
まあ列車内が空いていたのが救いで、みんな座っていられたのはましだった。これで満員ぎゅうぎゅうだったら、酒入ってる人もいるから、パニック起こってるって。でも、前の親父がいつもは使わない(と思われる)携帯のワンセグを音を流しながら見出したのには腹がたったな。
で、事故発生から50分程経った時に「具合が悪くなった方、トイレに行きたいかがいらっしゃいましたら、最後尾まで起こし下さい」というアナウンス。しばらくすると、駅員さんが前の車両の方から先導している。そのあとに、ずらーっと人の列。100人じゃきかないかも。
それを見て「うっひょー、おもしろそー」と思ってしまい、具合も悪くなかったしトイレも大丈夫だったけど、列の最後尾について行ってみた。「どっから出してくれるんだろー、やっぱ立ちションかなー」と想像しながら歩いていると、後ろから2車両目のところで列が動かなくなった。すると、窓の外を乗客が歩いていて駅員が必死に「そっちは行かないで下さーい!」と止めていた。。
その後、何があるのか期待をしながら、ぼつぼつ歩いてようやく最後尾の車両に入ったところで、今度はこっちに帰って来る人達がいる。で、なんだなんだと思っていると、「電車が動きまーす!」と外で駅員が言っている。ぼくも戻って座っていると、すぐにアナウンスでも同じことが伝えられた。それから5分程で動き出し、1分も経たないで次の駅に着き、そこで大量の人が降りて行った。事故発生からおよそ1時間である。
止まっている駅は急行では止まらない駅で、乗り換えの駅でわざわざ急行から準急に乗り換えて、本当ならあと1分弱で駅に着くはずだった人達が、電車の中で1時間も待たされていたわけだ。さっき、駅員に注意されていた人も、その駅に向かって歩いていた(そして、その方向は事故現場もある)から、なるほどなるほどと合点が行った。
ぼくはあと30分くらいは電車が動かないことを覚悟していたので、1時間で終わったのは相当駅員やら警官やらががんばったんだろうとご満悦。でも、ぼくの目指している駅は急行でも止まる駅で、急行に乗り換えれば準急より5分早く着く。それでも、準急に居座った理由は、“準急は座れるから”というもの。急行に乗っていれば、もしかしたらいつも通り帰れたかもしれないと考えると、うーむ。。けど、まあ人身事故があって電車が止まっていれば、他の電車も動けないはずだから、似たり寄ったりだったと思うことにしました。
学校から地元の駅まで2時間10分。着いた時間はいつもなら終電が終わっている時間で、その日はいつもより早く学校を出た日だったので、運がよいのやら悪いのやら。ともかく大当たりの日でした。